気がつくと周囲の友人達が結婚し始めました。私のFacebookには30歳前後の人ももちろんいれば、40過ぎの方も、20代になりたての子も入っていますが、気がついたらイメージ写真がウェディングの写真に変わっていたり、できちゃった結婚だったために早くも赤ちゃんの写真に差し替えられていたり、婚約ニュースをもちろん本人から聞いたり。
そんな中で逆に離婚の危機に陥ったり、彼氏彼女が別れてしまったりしているケースもあるのですが、そのうちのひとつで、私が謀らずとも終焉に導いてしまった残念なカップルがこちら。
「ルンルン日記」に頻繁に登場するPatrickと私は数年前にシドニーで出会い、それから今まで男女間のロマンスは一度も生まれたことのない、バランスの取れた友人関係を保っているのですが、そんな彼に彼女ができたらさすがに私も気を使い、こちらから電話をかけたりするのを控えます。逆に彼から私に連絡を取ってくるのはウェルカムなので、私にとっては受け身な交流となるわけですね。
Patrickと私の気が合うのは、似たような趣味が多く、話が合うからだと思います。そして二人とも好きなテーマをもとにブログを書く習慣があるというのも大きな共通点。そうすると互いに意見交換をする機会が増え、「これに関してどう思う?」「あれについて意見くれない?」とブロガーとして双方の掘り下げた考えを求め合い、ものすごく単刀直入に、「What do you think about casual sex?(カジュアルセックスについてどう思う?)」なんてメッセージを送ることもしばしば。
しかしながら、さすがに彼女がいる男性にそんな問いを脈絡もなく投げかけるのは彼女にたいして失礼だと思い、しばらくPatrickの意見を仰ぐことなく数ヶ月をやり過ごしていました。ところが昨年12月にアップロードした「俺達はSEXに金なんて払わない」のためにどうしてもオージー男性の立場に立った率直な意見が聞きたく、一番適当で且つ的を射た考えをくれるPatrickに電話をしてみたのです。というかそんな質問Patrick以外にできない。
MiKA: 「Hey Pat, how’s it going? (ハロー、パトリック、元気?)」
Patrick: 「Good thanks, what’s up?(うん、元気。どうしたの?)」
MiKA: 「Are you with your girlfriend now? (今彼女と一緒にいる?)」
Patrick: 「Yeah I am.(うん)」
MiKA: 「Well then, don’t worry. I’ll call you later(じゃあいいや。後でかけなおすよ。)」
Patrick: 「It’s OK, what happened?(いいよ今でも。何かあった?)」
MiKA; 「That’s alright. I’ll call you later ‘cause it’ not appropriate. Bye.(ううん、大丈夫。ちょっと今聞くと良くないからまた今度ね。じゃ!」
Patrick: 「?Bye」
この2週間後、Patrickから彼女のJessicaと別れたというニュースを聞きました。何とこのときの私からの電話がきっかけだったというのです。
ちなみに私はJessicaに一度も会ったことがなく、現在ゴールドコーストに住んでいる私はPatrickとももうすでに半年近く顔をあわせていません。ときどきPatrickとの話題にMiKAが登場していたからか、それともこの電話がいかにも怪しかったので気になり始めたのか、Jessicaは彼方ゴールドコーストに居住している私について、私のことを知っているという私の以前の職場の同僚、Lauraに「MiKAってどんな人?」と尋ねたようなのです。ちなみにJessicaとLauraはChineseで、そこにはChineseコミュニティーつながりがあったんですね。
そこでLauraは、「MiKAはOutgoing(社交的)でシドニーに住んでいるときはしょっちゅう違う男の人とデートしていた」と私のことを表現したようなのです。
もともと私に関してネガティブな先入観のあったJessicaはもちろんLauraのニュートラルな意見を悪い方向にばかり受け取り、Patrickを問い詰めたそうです。
Jessica:「LauraからMiKAがどんな女か聞いたわよ!男をとっかえひっかえしているようなだらしのない女と連絡を取るのは止めて!」
Patrick: 「ちょっと待てよ、Lauraが何を言ったかしらないけれど、MiKAはそんな女性じゃないって。何か勘違いしているんじゃないか?」
Jessica:「じゃあこないだの電話はいったい何?」
Patrick: 「いや、あれはMiKAがブログを書いていて、俺に意見を聞きたかったけれど、Jessicaがいたから遠慮したんだ」
Jessica: 「そんなの信じられない。なんで私がいるからって遠慮するの?Patrickを誘惑しようとしてるに決まってる。お願いだから縁を切って」
Patrick: 「MiKAは何年も前から友達で、そんな女性じゃないって言ってるだろ。俺の友達のこと悪く言うのはよせよ」
Jessica:「ひどい。私よりもMiKAの肩を持つのね!」
かわいそうなPatrick。Patrickは私よりもシングル歴が長くて、ようやく彼女ができたことを心から喜んでいたのに。それにしてもゴールドコーストからシドニーへかけた電話一本でひとつの恋愛が終わってしまうだなんて誰が想像できたことでしょう。悪気はなかったとしてもちょっと責任を感じてしまう私です。
でもPatrickはいいやつだなあ、私を悪者にしておけば簡単なのに、素直に私をかばってくれるんだもの。なんで私Patrickと一緒にならないのかしら?
今からピクニックに行ってきまーす。今日もルンルンのMiKAでした♪
*この記事は2009年2月に某オーストラリア日本人コミュニティサイトに掲載されたものです。
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