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私っていくつに見える?

2023年4月7日

「アジア人は他人種に比べると若く見える」、これはおそらく一般的に広く知られていることでしょう。

日本人は、オーストラリアでは5歳から10歳くらいは実年齢より若く見られがち。オーストラリアに来たばかりの頃には、あまりに若く見られすぎて面食らう人も少なくありません。

 

例えば私の友人N美さんは34歳なのですが、オーストラリアでは20歳から24歳くらいで通用します。別の友人のJ子ちゃんは、日本人としてもちょっとベビーフェイスで、31歳にも関わらず未だに18歳未満扱いをされることがあり、タバコやお酒を買うのに身分証明書が事欠きません。

 

日本人同士では年相応に見られる私も、ナンパしてくるオージーの男の子達が、「21歳くらい?」なんて無邪気に聞いてくるので、本当のことがどうして言えなくなってしまい、苦笑いしてその場を離れることがあります。

 

若く見られることは嬉しいのですが、度を越して僕ちゃん、お嬢ちゃん扱いされることもたまにあり、「Good girl!」なんて30歳にもなって褒められたり、年下から年下扱いされることもあって、たまにかちんときます。

 

そんな状態なので、オーストラリアに来ると年齢感覚がずれてしまうことが多々あり、大幅に年下の男性とつきあったり、日本にいたらおよそ年相応でない服装をして街を歩いたりすることも珍しくはありません。

 

特にシドニーにありがちな、独身、または子なしで仕事をしている日本女性はいつまでも若々しく、実年齢にはとても見えない風貌をして、世のオーストラリア人達を驚かしています。「なぜ日本人女性は年を取らず、体重も増えないの!?」と真面目にオージー女性から尋ねられたこともあります。

 

日本に住んでいると、特に女性は年齢をいつも気にしていますよね。10代の子達は20代に突入することを恐れているし、25歳を超えるとある程度おばさん扱いをされることを覚悟しなくてはいけない。30歳を過ぎると「年相応」という言葉に常に縛られ、30代の取るべき行動、話すべき言葉遣い、着るべき服装、というものが全て枠にはめられ、本当の自分が求めているものとそれが違ったとしても我慢しなくてはいけません。

 

それがこちらではぐんと若く見られることから、「若者カテゴリー」に区別されている期間が10年ほども延びたような錯覚に陥り、羽目をはずしてクラブで踊ったり、5年前にはいていたミニスカートを取り出してはいてみたり、ピンクのマニキュアを塗ったりすることも怖くなくなります(その姿を実際に若い日本人に目撃されると少し恥ずかしいのは否めないのですが・・・。まあ、似合っていればいいでしょう?)。

 

この「若者カテゴリーに属している錯覚」というのは、良い方向に働くことが多いと私は思っています。例えばよく日本にありがちな「私なんてもう年だから、今更大学なんて・・・」なんて25歳くらいの女性が持つ考えも、ここオーストラリアでそんなあなたは18歳くらいに見られているので、それほど気にすることはなく大学生活を過ごせることでしょう。「18歳」で貫き通してもクラスメイトは信じて疑わないことでしょうし、本人が気にしさえしなければ、もう一度青春を味わえること請け合いです。

 

日本人が若く見えるということは、オーストラリア人は逆に日本人の目から見て老けて見えるということでしょうか?

 

例えばティーンエージャーを見比べると、オーストラリア人の方がぐっと大人びて見えます。それは体格もあるでしょうし、比較的自立した内面からくる顔つきにも言えることでしょう。

 

日本人からだけではなく、ヨーロピアンから見てもオーストラリア人は老けて見えるようで、人々は「おそらく紫外線の影響だ」と言います。10代ではそれほど顕著に現れていませんが、20代後半になると、オーストラリア人の中には皺が目立ってくる人がいます。30代前半で人によっては深い皺が刻まれるようになる場合もあり、それがその人を実年齢より老けた印象にしてしまうことが多々あります。特に男性は紫外線を気にしなかったりすることが多いので、20代後半でも35歳くらいに見えたり、40歳くらいだと思っていたらまだ33歳だったりすることがよくあり、声をかけてきた相手の年齢当てクイズはいつも慎重に行わなければいけません。

 

オーストラリア人に限りませんが、Caucasian(コーカソイド・白色人種)は若ハゲが多く、まだ20代なのにかなり後退してしまっている人、30前半で脳天あたりまで無くなってしまったので、潔くスキンヘッドにしている人がオーストラリアには多くいます。髪質がアジア人に比べて細く柔らかいためなのでしょうか、20代後半の友人(男性)にヘッドマッサージをしてあげるたびに、脳天のあたりが微妙に少しずつ薄くなっているような気がして余計な心配をしてしまいます。

 

それに加えてビール腹の人も多く、30歳を越すといっきにオジサン化してしまうオージー男性が多いですね。それだからこそ30歳を過ぎて頭に毛があり、おなかも出ていない人がとてもステキに目立ちます。

 

オーストラリアにいたときはまるで夢のようだった、と数年の滞在の後日本へ帰国した友人達は声を揃えて言います。それはきっと日本では既に過ぎ去ってしまったとされた、羽目をはずせる若さをここで取り戻していたからでしょうね。日本に戻った今は現実に引き戻された気分だと・・・。

 

私にとってはオーストラリアにいる今が現実です。今日もルンルンのMiKAでした♪

 

*この記事は2007年6月に某オーストラリア日本人コミュニティサイトに掲載されたものです。

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Photo by Matheus Ferrero on Unsplash

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