オーストラリア・シドニー | オーストラリアに於ける日本

私は変人?!あなたも変人?!

2019年11月6日

最近ハワイに留学に行ったばかりの友人からこんなメールをもらいました。

「MiKAちゃんがオーストラリアへ行った最初のころって、どんな感じだった?
最近ものすごくカルチャーショックというか人間不信になりつつある傾向・・・。
だって本当にみんないい加減なんだもん。
日本人だってそう。変わり者の集まりのような。
最初はいっぱい友達作りたいって思ってたけどそれも怖くなってきた。」

まだ海外留学を始めたばかりの彼女。
人々のいい加減さに辟易としているところがまだまだ初々しいですねえ。

私が2001年にワーホリでオーストラリアに来たばかりの頃、在豪歴の長い知り合いから「こっちにいる日本人は皆どこか変わっているから。」と言われました。それから5年の月日が経ち、今その言葉に大いに共感しています。確かに海外にいる日本人には変わり者が多いのかもしれません。

いったい何が変わっているのかと言うと、それはもう十人十色。例えば友人の一人は些細なことにものすごく興奮してしょっちゅう周りが見えなくなるし、もうひとりの友人は極度の怖がりでアパートにひとりでいるとその度に誰かに襲われる妄想を抱き、お友達の家に避難します。知り合いの知り合いは黄緑色が大好きでいつもガチャピンのような装いをしているし、また別の知り合いはヨガ狂いでNSW州の片田舎に修行に出ています。昔ジャパレスで一緒に仕事をしていたシェフは毎日ウェイトレスひとりひとりの顔色と体型をチェックし、太ったか痩せたかを確かめていました。

在豪歴数年以上の友人達に「オーストラリアにいる日本人は変わっている人が多いか。」と問うてみると、100%の確立で「そう思う。」との回答。そして更に「自分も変わっていると思うもん。」と続けた人たちも多し。

何故日本人はオーストラリアにて変わり者となりし乎?

オーストラリアに於ける日本人の変わり者達をおおまかにわけると二つのカテゴリーに分けることができます。

一つは日本にいたときからもともと変わっていた人達が、自分達にとっては狭苦しくて生きにくい日本から逃れ、オーストラリアへやって来た、元来の変わり者達のカテゴリー。これらには天然ボケ、ベジタリアン、同性愛者、外人好き、NEET等が含まれます。日本人にとって日本人の大半が取る選択肢を常識とするのであれば、上記の人達はどうしても何かしらはみ出てしまったり、ぴったりとそぐわない居心地の悪さを感じていたりしたはず。そうした人達が日本を抜け出し、新天地を求めて辿り着いたこのオーストラリア。なんでもありのこの国に数年いたら、もう日本には戻れないですよねえ。

もう一つは日本にいたときはもともと常識的だったが、オーストラリア生活に順応するにしたがって日本の常識からずれていってしまった人達のカテゴリー。ひとりよがりに間違っていたら素直に謝りますが、私はこのカテゴリーに属していると思います。私は日本にいたころは普通にOLをし、その当時も特に変わっていると言われることもなく、いかにも日本的な日本の常識的生活を毎日続けていたと思うのですが、そんな私も今となっては、たまの日本帰国で違和感を覚えることばかりです。

例えば服装が年相応でない。私は20代前半でオーストラリアに渡ってしまったがために、私の日本の常識と言うのはそこでストップしてしまい、20代前半が好んで着るような服装を今もなお着続けています。だってこの国では40歳がミニスカートをはいたところで誰も文句言わないでしょう?でももし私がオーストラリアに移住せず、そのまま日本で暮らし続けていたとしたらきっとそれ相応の服装をしていたに違いないです。

日本でのビジネスマナーとオーストラリアでのビジネスマナーなんてまるで違うので、ときどき日本からのお客様に会うと粗相をしてしまう私。言葉使いなんかも20代前半から成長していないか、もしかしたら悪くなってしまっているかも。

オーストラリアに来てから私の常識はかなりオーストラリアナイズドされましたね。そしてきっと日本に帰ると少し変わった人扱いを受けていることでしょう。つまり郷に入ったら郷に従え(豪に入ったら豪に従え?)で、日本に長くいれば日本の常識に従うし、オーストラリアが長ければオーストラリア風に生活する、っていうことです。それってある意味とても常識的だと思いません?

個よりも全を大切にする日本で窮屈さを感じる人は、オーストラリアに一旦来てしまうと離れられなくなってしまいます。日本である程度常識的だった人は、オーストラリアに長くいるとオーストラリアの常識に染まってしまい、日本にいる人達からは変わっていると思われ始めてしまう。だからオーストラリアにいる日本人は皆どこかしら変わっているんですねえ。

変人、変わり者、というと聞こえが悪いですが、皆さん「個性的」なんですよね。天然ボケだとか、喜怒哀楽の激しさだとか、食べ物の好みだとか、それは全て皆さんが持っている個性だと私は思います。日本でちょっと変わっていると思われていた人達も、個人主義の多文化国家オーストラリアは優しく受け入れてくれますし、なんだか人とちょっと違っていて格好いい。他の人達と全く同じより、何か違っている方がステキだと思いませんか?

今日もルンルンのMIKAでした♪

*この記事は2006年9月に某オーストラリア日本人コミュニティサイトに掲載されたものです。

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