オーストラリア・シドニー | オーストラリアで仕事

Happy birthday to myself

2019年11月21日

唐突ですが、私、今月で30歳になりました。

ルンルン日記上年齢は公表しないようにしようと思っていましたが、隠していたらいたで人々は気になるようで、逆に好奇心を煽るよりもはっきり伝えてしまった方がこれ以上聞かれることもなく楽になるだろうと、ここで暴露することにしました。はい、私30歳でございます。「I’m 30 years old」と胸に書かれたTシャツを着て街を歩いても結構です、隠すことはありません。

昨日日本出張から帰ってきたばかりなのでまだ頭が日本モードなのですが、30歳になるという事実はどうやら日本在住の独身女性にとって少なからずおそろしいことのようですね。「私もうすぐ誕生日。」「おめでとう、いくつになるの?」「30歳。」「・・・(恐る恐る)30歳になるってどんな気分?」という年下女性との会話。「・・・そうかあ、もう若くはないなあ。」というおじ様との会話。なんだか皆さん腫れ物に触れるように扱ってくれてありがとう。でも私はシドニー在住なのでそれほど気にしていないのよ。それどころかようやく20代が終わってほっとしているかも。20代はその経験の少なさから大変な思いばかりしていたし、いい恋愛もできていなかったように思うもの。収入も少なかったし。

私は日本に行くたびに服を買いだめするようにしているのですが、日本文化から離れつつある私は、普段着は一体どういうものを着るのが日本でいう年相応なのか感覚が麻痺してきて、毎回お店の人に「これは何歳ぐらいの人が着る服なの?」と聞くようになりました。店員さんからすると「なぜそんなことを聞く?ファッション雑誌くらい読め!」と思うことでしょうけど、日本に数週間いる間、あまりにもずれた服装をして街を歩くのはさすがに私も避けたいのです。日本に帰ると途端にそういうことが気になる私はまだまだ修行が足りませんでしょうか。

オーストラリアと日本を比べてみると、日本の方が「若い」という理由だけでもてはやされる傾向にあるんじゃないかと思います。もちろんオーストラリアでもありますよ、若い方がかわいい、とか、30歳になるのは嫌だ、とかいう考えは。でも比べると日本の方が断然はっきりと「若者が行くところ」「若者が着る服」「若者が聞く音楽」があり、「若者」の範疇から逸れていると世間から見なされている人はそれらに触れることはタブーとされているようなイメージがあるような気がします。若さが良いこととされるのは当然だと思いますが、若い人の文化と若くない人の文化をそうはっきり分けてしまう必要もないんじゃないかと30歳の私は意見してしまうのです。

ただ、女性にとって若いうちにしておくべきこと(もし望むのであれば)がひとつあります。

それは出産。結婚でも仕事でも恋愛でもなく出産。なぜなら出産は女性の人生のうちある程度限られた期間しかできないものだから。そしてどうやらその出産適齢期のうち若ければ若いほどそれがスムーズに行くようであるから。

私は現在に至るまでずっと独身で、将来結婚するのかしないのか、それすらもよくわかりませんが、子供だけはいつか欲しいと思っています。実は最近まで子供すら欲しいと思ったことがなかったのですが、私の16歳年上の叔母から忠告を受け、だんだんとその気になりました。その叔母は2回結婚し2回離婚したつわもので、現在は多額の借金を背負った彼氏と同棲しています。2回の結婚の間に子供ができなかったのか、作らなかったのかはわかりませんが、とにかく46歳の現在、彼女には子供がいません。そんな叔母が1年ほど前に私にくれた忠告は「結婚はしなくてもいいから子供は作っておきなさい。」私の性格は叔母のそれにとても似ているところがあり、だからこそ彼女の忠告はまるで予言の様に私の脳裏に染み付いて消えることがありません。彼女の人生をそっくりそのまま生きてしまうようでちょっと恐い。

しかしながら子供を作るという行為は私一人でできることではなく、絶対に男性との共同作業でなくてはいけません。特にオーストラリアに於いて男性は「子供を作るための過程の行為」は大好きだけれども実際に子供を産んで育てるとなると途端に尻込みしてしまいます。こうなれば誰か種の良さそうな人を選んで「あなたには絶対に迷惑をかけないから」とお願いしてセックスしてもらい、シングルマザーにでもなろうかと考えていたこともありましたが、そのアイディアも今回の日本出張で捨てることにしました。

この度の日本出張では私の勤める英語学校のニュージーランド姉妹校で働くチエさんと同じスケジュールで移動しました。チエさんはニュージーランダーと11年前に結婚し、現在は11歳と5歳の子を持つ二児の母です。今回は彼女にとって初めての日本出張だったのですが、私がふと気がつくと、チエさんはいつも公衆電話の場所を気にかけているようでした。「電話だったら私の携帯からかければ?」というとチエさんは「国際電話を子供にかけたいから・・・」というので「じゃあ夜仕事が終わったら電話しなよ。」と言うと「時差が4時間あるから私達の仕事が終わる頃にはもう寝てるの。」と言う返事。「それだったら今急いで電話してみたら?次のアポまでもう少し時間があるから・・・」と私。すると「今はまだ学校から戻ってきていない時間だから、子供達が帰ってきて、スイミングに出かけるまでの時間を狙って電話しなくちゃいけないんだけどなかなかタイミングが合わなくて、もう3日も話してないの・・・。」

大変だなあ、と思いました。私が今まで一度も考えた経験のなかった彼女の最大の関心事。子供を持ちながら働くとはこういうことか。

私がチエさんに「もし私に子供ができたら今のペースで仕事を続けることができると思う?」と問うてみると「絶対ムリ。」との素早いお返事。「朝8時15分から夜7、8時まで働いて、年に2,3回は数週間の海外出張。子供が小さいうちはそんな長時間の仕事なんて気になってできっこないし、旦那の助けナシに出張なんてできるわけがない。」

そうだよね、そうですよね。オーストラリアでは日本に比べて産休制度やシングルマザーのための国からの補助がしっかりと確立されているから何とかなると思っていたけれど、やっぱり現状維持は無理ですよね。じゃあやはり何かを犠牲にしないといけないのかなあ。

もっともっと稼げるようになって家政婦さんやベビーシッターを雇えるようになれば問題は多少解決されるかもしれないけれど、子供を産むには年齢制限があるからそれまでにそんな経済的ゆとりが持てるかどうか・・・。多分それはムリ。普通に結婚して普通に子供を持つのは私にとってはなんだか奇跡に思えるくらい非現実的。じゃあ私はいったいどうすればいいのでしょう?これが30女のジレンマってやつですね。

May the coming year bring you everything you deserve.(受付嬢イマリちゃんからHappy birthdayのメッセージ)はい、本当にそう願います。今日もルンルンのMIKAでした♪

*この記事は2006年10月に某オーストラリア日本人コミュニティサイトに掲載されたものです。つまり私は現在30歳+○歳ってばればれですねえ。

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Photo by Sarah Pflug from Burst

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