オーストラリア・シドニー | オーストラリア文化

オーストラリアファッション事情

2019年12月6日

日本人はファッショナブルだとオーストラリアに来てから何度か言われたことがあります。ときどき新聞や雑誌を読むと、東京に行ったことのある著名人はたいてい日本のファッションやショッピング事情に感銘を覚えるようで、それにまつわるインタビュー記事が書かれているのが目に留まります。

しかしながらオーストラリアのテレビCMを見ると、ときどき勘違いした日本ファッション文化が表れているのに閉口します。例えばマツダ自動車の宣伝なんかはどう見ても30代であろう女性がものすごく太いアイラインを入れ篠原ともえバリの服装をして東京の街を運転していますが、それを見ると「違うでしょ!!」と憤慨すると同時に「日本人、こんなイメージなの?」と悲しく思うのは私だけでしょうか。そういえば富士フィルムか何かのカメラのCMもそんな感じだったなあ。

何かで読んだ記事によるとオーストラリア人男性のそのファッションセンスの悪さは世界的に有名らしいですね。一応若い世代はそれなりにファッションに気を配り、お金も使っているようですが、それでもおそらく同年代の日本人の比ではないと思います。私の勤める英語学校の男性英語教師を見てみると、うーん、ちょっと納得かもしれません。Tシャツに穴が開いていたり、ほとんど毎日同じような服だったり、安いから買った、というような服だったり、正直お洒落な人はあまりいませんねえ。マーケティングマネージャーのWayneのスーツ姿は決まっていますが、私服となるとあまりぱっとしません。

女性の場合はどうでしょう?日本人のように頭の先から爪先まで緻密に計算されたファッションコーディネートを毎日している人に今のところ出会ったことはありませんが、それでもファッションに気を配っている人は男性よりはずっと多いです。例えば受付嬢のイマリちゃんは彼女なりのファッションセンスを持っていて、髪飾りもそれに合わせて毎日変えています。

オフィスアシスタントのLanaちゃんはいかにも「オーストラリアの若い女の子」といったSports GirlやPortmans系の服装をしています。それがブロンドで陶器のように白い肌をした彼女にとても似合っていて、まだ10代の彼女はいつも輝くように美しく、私にとってはまぶしいくらいです。

インターンシップコーディネーターのReedaは世代が私よりも二回りくらい上ですが、彼女もいつもぱりっとした格好をしていて、その服装に合わせて毎回イヤリングとネックレスを変えています。ファッションにはかなりお金をかけているようにお見受けします。

夏の週末の夜、シドニーシティでは必ずドレスアップした女の子達とすれ違います。みんなこぼれるんじゃないかというくらい大胆に胸の開いたドレスを着ていますが、それも日本では一般的でないファッションが、シドニーでは普通にできる面白さであるとも思います。

私がシドニーに来た当初は、多少日本のファッション事情との差を感じて「オーストラリアってちょいダサ」と思ったものですが、今ではオーストラリア的ファッションもそれはそれでかわいいかも、と受け入れています。セクシーなドレスに関しては日本よりもオーストラリアの方が断然品数豊富ですし。

カジュアル派ならSports GirlやGeneral Pants、そして何といってもサーフィンが盛んなこの国でサーフブランドは見逃せません。Quick Silver、Roxy、Billabongなど、お洒落なプロダクツが勢ぞろい。あ、イタリアンブランドのDieselも多いかな。それからMOOKSなんかもかわいいと思います。

きちんと派、オフィスワーク派にお勧めなのがWitchery、Portmans、CUE、KOOKAI、Country Road。 これらのお店はシドニーの至るところで見つけることができますが、日本で言う7号サイズをWitcheryで見つけることはできないと思います。日本の7号サイズ、すなわちオーストラリアサイズ6がよくあるのはPortmans、CUE、KOOKAIですね。WitcheryとCountry Roadはほとんどがサイズ8以上、そして丈の長いデザインが多いため、背の低い私にはちょっとご縁がありません。

個性的なセレクトショップがお好きな方はパディントンに行ってみるといいと思います。新進のデザイナーが開いている小さなお店がいくつもあって一日歩いていても飽きません。かの有名なアキライソガワもパディントンから始めたそうですよ。

ここ数年のことですが、シドニーにGlamazという日本からのギャル系輸入服を売るお店ができ、私の好きなPinky & Dianneが入って来ることがあるのでときどき見に行きますが、やはりそれで全て事足りるわけではないので、私は年に2回の日本出張の際に服を買い溜めするようにしています。前述したように私のような小さめサイズはオーストラリアで探すより日本で探した方がずっと効率が良く、体型にもやはり日本のものの方が合っていると思います。仕立てだって日本の物のほうが格段に上でしょう。

私がINDIVI、C de C、BOSCH、Body Dressing、Strawberry Field、Pinky & Dianneといった日本のファッションブランドを愛用している理由は、この30歳という微妙なお年頃にしっくりくる大人っぽすぎず子供すぎない、適度に女らしい繊細なデザインで上質、そして体型に合う、そんな私にとって理想のブランドだからです。こういった気の利くブランドはオーストラリアにはなかなかないですねえ。Witcheryは時には地味すぎるし、大体サイズが合いません。Portmansのスーツはかっちりしすぎて遊び心にかけます。CUEはかわいいけれども一歩間違うとブリッコになってしまうこともあり、KOOKAIはかなり近いけれども質の点でどうにもかなわないと思います。

オーストラリアに来てから随分とファッションに無頓着になった私ですが、仕事柄人に会うことが多いのでできる限り身なりには気をつけようと努力しています。そんな私を受付嬢イマリは毎日ファッションチェックし、新しい靴を履いていたりすると鋭く「これはNEWね?!どこで買ったの?いくらだったの?」と質問攻めにします。そして「いつか日本に一緒に買い物に行こう。」と私に提案する彼女。いつかイマリと一緒に日本に行けたら楽しいだろうなあ。

ワーホリ・学生時代は着たきり雀。今日もルンルンのMIKAでした♪

*この記事は2006年12月に某オーストラリア日本人コミュニティサイトに掲載されたものです。

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Photo by Matthew Henry from Burst

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