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MiKAの英会話赤面失敗談

2023年3月21日

私にとっては日常茶飯事なのですが、英会話の中でうまく表現ができなかったり発音ができなかったりすることによって、ときには致命的な過ちを犯してしまうことがあります。例えば「City(シティー)」と「Shitty(いやな、汚い、くそみたいな)」、「Election(選挙)」と「Erection(勃起)」、「Fact(事実)」と「F*cked(F*ckの過去形)」、といった単語は日本人には発音の仕分けが難しく、注意して使わないと相手に大変な失礼をしかねません。

 

我々日本人にとってLRを聞き分けることは永遠のテーマですよね。そして発音することも難しく、私は毎日毎日勤める英語学校のオージースタッフや英語教師達に訂正されていますが、一向に理解の兆しは見えません。成人してから渡豪したので、日本語ネイティブスピーカーとして耳が凝り固まってしまっているのです。

 

日本人が聞き分けること、そして発音をしにくい音というのはLR以外にもあり、例えばVWóuthshなど数々あります。そのうちのいくつかは練習すれば発音できるようになったり、その単語自体は上手に発音できなくても、文章全体の内容から相手にその意味を伝えたりすることはできるので、そういった工夫をしつつ私の日常生活は何とかなりたっています。最悪の場合は「R・E・L・A・T・I・V・E」といった具合にスペルを伝えます(スペルすらわからないことが時々ありますが)。

 

数年前、私がウェイトレスとしてアルバイトをしていたときのこと。ドリンクオーダーは全てバーにするシステムだったので、私はお客様に注文されたコーラをバーテンダーのJoseにリクエストしました。

 

MiKA: Hey Jose, can I have a coke, please?

Jose: Well…yeah I have one. Do you wanna have it now or later?

MiKA: Now, now! What are you talking about?

Jose: Oh, my god… Can’t you wait, MiKA?

 

目が回る忙しさの中、そのときの私はJoseが何をにやにやしているのかわからず、彼を急かしてコーラを注いでもらいましたが、後々Joseに「MiKAがCokeのつもりで言っているのはわかるんだけど、Cockって聞こえるんだ」と言われたときには、今後はせめて「Cola」と言おうと心に誓いました。

 

この「Coke」の/kóuk/は日本人にとって発音することが難しく、ここ2年程ヒマを見ては先生に発音矯正を頼んでいますがどうにも要領を得ません。例えばWill notの省略系「Won’t」もこのóu発音であり、「Won’t be long.」なんてよく使われる文章も、私が言うと「Want be long.」と聞こえるようで、ときどき相手を混乱させることがあります。混乱を防ぐために敢えて「I will not...」と省略せずに言うときもありますが、そうするとあまりに「それを絶対にしない!」というようなきつい自己表現になりがちなのでできれば避けたいと思っています。

「Yolk」や「Pole」もこのóu発音です。「York」と「Paul」と発音分けをしなさいと言われても私うまいことできません。英語教師Markからのアドバイスは「あごをひいて飲み込むようにóuと発音するといいよ」とのことでした。皆さん練習してみてください。

 

英語において単数・複数系というのは、その文章の意味を構成するのにしばしば重要な役割を果たしていて、単数だろうが複数だろうがほとんど関係ない日本語のネイティブスピーカーとしては、その細かなニュアンスがいまいち把握できていないことがままあります。

 

私の失敗談その2。

日本出張先での出来事。ある取引先と夕食を取る事になり、瀟洒なイタリアンレストランへ出かけました。顔ぶれは日本人男性2人、日本人女性が私を含めて2人、そしてそのとき初対面だったGold Coastベースの英語学校社長リチャード(20代オーストラリア人男性)。

取引先の接待であり、元ウェイトレスだったこともあり、こういう場では率先して皆さんに料理を取り分ける私。殻つきの蟹を使ったパスタが出てきて、それを小皿に取り分けながら私はリチャードに聞きました。

 

MiKA:Would you like crabs, Richard?

Richard: No Mika, I don’t want crabs! I like crab, though.

 

またしても意味のわからなかった私。蟹はいらないけど蟹は好き?

上記で私がなぜ「Crabs」と聞いたかというと、蟹がぶつ切りになってパスタに入っていたので単数ではなく複数なのだろうと思いこみ、あえて複数形にしてみたのです。しかし後から知ったのですが「Crabs」は何と毛じらみという意味!私は初対面の男性にパスタを取り分けながら、「毛じらみいかがですか?」なんて聞いてたんです。恥ずかしいったらありゃしない。

 

後々勤め先の英語教師に聞いてみたところ、「I like dogs.」というのは動物として、ペットとして犬が好きだという意味、「I like dog.」というと食用として犬が好き、という意味になると教えられました。ちなみに「I like the dog.」とすると、ある特定の一匹のその犬が好き、という含みがあります。

 

オーストラリアに来てから5年半が経ち、現在は英語学校で仕事をしてはいますが、それでも毎日が勉強です。生活の中で新しい表現を覚えていくのが、確かな英語感覚をつかむ鍵ですよね。前述のようにちょっと恥ずかしい思いが伴うかもしれませんが、お陰さまで私は2度と誰かに「Would you like crabs?」なんて聞かずに済みますもの。

 

もっともっと勉強して何でも自己表現できるようになりたいです。

今日もルンルンのMiKAでした♪

 

*この記事は2007年4月に某オーストラリア日本人コミュニティサイトに掲載されたものです。

*2023年追記:このブログを書いた2年後、ついにóuの発音取得に至りました。友達の英語教師Vickiに一対一で教えてもらった後に、突然閃いたのです!「おー」じゃなくて、「おう」だということを!なのでCokeは「コーク」ではなく「コウク」、Yolkは「ヨーク」ではなく、「ヨウク」と、敢えて「ウ」を発音することによって正しくなります。在豪7年にしてようやく気が付いた私、かなり時間がかかりました・・・。日本人の誰かが教えてくれたら早かったのでしょうが、周囲のオーストラリア人英語教師達は、私がなぜ違いがわからないかが理解できず、「CokeとCork、YolkとYork、PoleとPaul、全部音が違うでしょー、がんばって聞き取って発音してー」と繰り返すばかりでした。

 

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Photo by tabitha turner on Unsplash

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