オーストラリア・シドニー | オーストラリア国際恋愛

男という生き物は

2023年3月24日

男性という生き物は、私にとって一番わけのわからない生物で、分析しようとすればするほど頭がこんがらがってきます。特にそれが異文化圏出身だったりするとますます理解しがたい状況に陥ります。

30年女性として生きてきた私の現在までのアナリシスは、「女性が考えるほど男性は複雑に物事を考えて行動せず、多くは本能次第で動いている」という結果に落ち着いており、我々女性が顔をつきあわせて恋愛相談をしたり、口角泡を飛ばして男性議論をしたりしたところで、実際のところ彼らは至極単純に行動しており、考えるだけ時間が無駄だという結論です。

例えば私の「はあ?」と眉をひそめずにはいられない経験は、付き合い始めてから1ヵ月半、毎日電話なりメールなりをくれていた彼が、私の誕生日に限って電話もしてこなかったこと。

夜中の12時、誕生日という日が終わるぎりぎりまで待ってましたが、全く連絡がないためこちらから電話してみると、とてもイノセントに「どうしたの?」と電話に出た彼。「今日何の日か知ってる?」と聞くと「ああ、誕生日だったよね。」と悪びれた様子もなく応じる彼。何で電話もくれなかったのか聞いてみると「別に誕生日をそれほど重要視していないから。」と言われ、怒った私は結局その後二度と彼に会いませんでした。

私にとっては訳がわからず、周囲の友人に意見を求めたところ、性別国籍問わず100%の人が「それは別れて当然」と言いました。私にはまるで理解できない彼の行動で、突然他に女でもできたのかしらん、とも考えましたけど、結局頭を悩ませているだけ時間の無駄だと気づき考えるのを止めました。ちなみに彼はオーストラリア育ちのイギリス人。

次にわからないのは、宗教を理由に私に手を出さなかった彼のケース。友達なのかそれ以上なのか、微妙な期間を過ごしていた彼と私ですが、彼の家に泊まりに行くことになり、夜一緒にDVDを見てキスまではした私達。その後別々のベッドルームで寝て、次の日の朝一緒に食事をしているときに「自分はクリスチャンだから結婚するまでセックスしないんだ。」と20代後半のこてこてのオージー男性に言われて思わず耳を疑いました。「冗談でしょ?からかってるんでしょ?」と聞くと「前つきあっていた人とも一度もしていない。」と言うので「じゃあ、まだVirginなの?(バージンという言葉は英語圏では男性にも女性にも使われます)、やり方知らないの?」と尋ねると、「映画とか見てるから知ってるよ。」と笑いながら言うので、私は絶対にからかわれているんだと思い込みました。だってこの21世紀に、しかもこんな自由なこの国で、まだそんな敬虔な男性クリスチャンがいるだなんて信じられないんですもの。そういえばオーストラリアン・アイドルのGuy Sebastianが結婚するまで・・・なんていうことをデビュー当時言っていたけれど、彼はまだ若かったし今現在は実際のところ既にVirginじゃないかもしれないですよね。クリスチャンは世の中に山ほどいるけれど、婚前交渉当たり前じゃないですか。

気になるのは、本当のところ、なぜ彼は私に手出ししなかったのだろうか、ということです。何かされても問題ですが、何もされなければされないで私にとっては問題なんです。つまりは手出しするほど魅力を感じてもらえなかったってことかもしれないですから。素直に彼の言うことを信じるべきか、それとも単に私に興味がなかったのか。個人的には前者と思い込みたいですが、私のシニカルな部分が「絶対に何か裏がある」と叫んでいます。セックスを先延ばしにするのが女の仕事で、何とかしてそれを早まらせるのが男の仕事じゃないですか。一体全体どんな理由があって私に手を出さなかったのか?でもこれも、結局頭を悩ませているだけ時間の無駄だと気づき、考えるのを止めました。つまり男とは訳のわからない生き物なのです。

上記は文化の違いで私が理解できなくなっているのでしょうか、それとも性別による考え方の相違で混乱しているのでしょうか。私は両方だと思いますが、私がこの国に来て以来心がけていることは、「わからないことがあれば素直に聞く」ということです。英語圏の国ではアジアのように「黙って心中を察する」なんて奥ゆかしさは通用せず、口に出さなくてはお互い何を考えているのかわからない、とコミュニケーションが重要視されています。

男女の関係が終わるときに、「何で私と別れたいの?」と聞いて、彼が本心を打ち明けないことも多いと思いますが、それでも全く聞かないで悶々と嘆き悲しんでいるよりマシでしょう。尋ねても「It’s not you, it’s me. (君じゃなくて僕自身が原因なんだ)」なんて返事しか戻ってこなかったことがありますが、そういう場合は「やっぱり体目当てだったのね」という解答に結びつけるようにしています。一応は相手の言い訳や説明を聞いてみて、泣き寝入りはできるだけ避けましょう。

同僚のRebeccaは、「男はそこに愛さえあれば、女のために何でもするのよ」と言います。これはちょっと極端な表現ではありますが、的は得ていると思います。前述の例のように、なんだかうまく噛み合わない誕生日や、セックスに関する価値観の相違は、そこにしっかりと確立された愛がなかったからかもしれません。例えば彼にとって誕生日が重要でなくても、愛する私がそれを大切に思っているのであれば祝ってあげようと思うでしょうし、結婚するまでセックスしないと決めているのであれば、じゃあ私と結婚しようとか、愛をつらぬくための解決方法が絶対にそこにあったはず。それを選択しなかったのは、そこまでの意志がなかったからだという結果でしょうね、残念ながら。

オージー男性は、単純明快にして奥深い、それが私の分析結果。彼らの興味の的は、スポーツとビールとセックスで、至って簡単な思考回路の元に行動していますが、単純だからこそ我々女性からしてみると信じられない行動を取ることがあり、想像の域を逸脱することがしょっちゅうです。デートの後に、彼女が家のドアをきちんと閉めるまで車の中から見送り続けるレディーファースト性を見せるかと思えば、一発やったらポイする全くもって失礼な扱いをする輩も存在し、その度に私達は一喜一憂し、心を揺らされ、彼がこう言った、ああ言った、ナニをされた、カニをされたと振りまわされているのです。時間の無駄だとは思うのですが、女性に生まれた以上、課題としてこなしていかなくてはいけないんですよね。

きっと男性から「何を考えているのかわからない」と言われているであろう、ルンルンのMiKAでした♪

 

*この記事は2007年3月に某オーストラリア日本人コミュニティサイトに掲載されたものです。

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Photo by Sammie Chaffin on Unsplash

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