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スピリチュアルな今年の抱負

2023年5月23日

皆様、明けましておめでとうございます、今年もどうぞよろしくお願いいたします。

年末年始のお休みは、いかがお過ごしになられましたか?

 

私はクリスマス休暇の10日あまりを、シドニーで過ごしました。どういう廻り合せか自分自身をディープに見つめなおすこととなり、人と会っていても、一人でビーチにいても、今までの半生を振り返ったり、子供時代を思い出してみたり、深層心理を探るような思いに駆られたりすることが度々あり、お陰さまで休暇が終わった1月1日は、非常に晴れやかな気分でゴールドコースト空港に降り立ったのでした。

 

その一端を担ったのが、私の日本人の友人達。最近続々と友達がスピリチュアルな世界へと目覚めていき、それによってありがたき哉、悩み多き私の精神世界も、彼女らの手によってケアされ、教えを説かれ、癒されていくのです。けれども、私自身はそれほどスピリチュアル業界へは傾倒しておらず、ただただ優しき友人達の言うがままに身を委ね、「癒されている」に留まっています。

 

私は今までとてもMaterialisticに人生を過ごしてきたので、富や名声、ファッションなんかには殊のほか敏感で、虚栄心旺盛な20代を送ったのは、皆さんもそれとなくお気づきかとは思います。

Materialisticを辞書でひくと「実利主義の」という意味のほかに「唯物論の」と出てきますが、この「唯物論」とは:

精神の実在を否定して、物質の根源性、独自性のみを主張する哲学の理論、または立場。宇宙の本質は物質であり、物質とは別物の霊魂・精神などは実在せず、意識は高度に組織された物質である脳髄の所産であり、認識は客観的実在である脳髄による反映であるとする説。[1]

というものであり、スピリチュアルな世界とは全くもって相反するものであることは明らかですが、そんな私も周囲の友人に影響され、癒されるのであれば素直に癒してもらおうと思えてきたのです。

 

ある友人は、仕事でどんな苦しい立場になっても、どんなに精神的に打ちのめされても、週末を越すと晴れ晴れとした顔で仕事に戻っていきます。同じ業界で働く私には彼女の痛みが自分のことのように身にしみてわかるのですが、私には耐えられないかもしれない幾つものストレスを乗り越えている彼女を見て、私も同じようにストレスを乗り越える方法を身に付けることができたら・・・と単純に思いました。

 

彼女の秘訣はたくさんあるのですが、そのうち私に伝授してくれたのは霊気。霊気マスターである彼女から霊気1のセッションを受け、晴れて私も自分自身をReikiパワーで癒すことができるようになりました。霊気に関して私はマスターではないので詳しくは書きませんが、何と霊気は信じていなくても効果があるとのことで、ときどきネガティブに陥ったときに自分に手のひらを当てて癒すようにしています。セッションを受けるときにいまいち半信半疑だった私も、アチューメントを受ける段階で無意識に指がぴくぴくと奇妙に動き、何かしらを感じたことは間違いありません。

 

30歳を過ぎるとその生活自体が多様に複雑化し、人間関係から来るストレスや、仕事での責任が増えることから生じるプレッシャー、将来への不安などが混じり合い、私のように未婚で子供もいないような一人暮らしの社会人は、一人の夜や週末など、たっぷりと自分自身について向き合う時間があり、平日の目も回るような忙しさからぽっかり解放されたその時間、「癒し」がないとやっていけないのが正直なところかもしれません。

 

だから信じる信じないとは別に、素直に「癒されるから」アロマオイルをマッサージに使ってみたり、アロマキャンドルを焚いてみたり・・・。親友のイマリは精神統一のために一人で瞑想をすると言います。エンジェルヒーリングの道に走った友人は私を瞑想へと導き、ネガティブなものをポジティブなものへと変える意識改革のお手伝いをしてくれたりします。

 

平均寿命が約80歳といわれる現代の先進国人達は、その長い一生を出来る限り幸福なものにするため努力をします。身体的に、そして精神的にも健康に生き抜いていくためには、心にも体と同じような栄養やケアが必要なんですよね。人間関係で何かしらの問題を繰り返していたり、何年にも亘って心にひっかかっている出来事があったりする場合、もしかしたらそれには何か根深い原因があるのかもしれません。そしてそれが後々あなたの精神世界に大きな影響を及ぼさないよう、専門家に相談した方が良いと私は信じています。Materialisticさが抜けきらない私は、心理学的見地から分析してくれるサイコロジストを好みますが、そのカウンセリングは投薬が必要なほど重症でない場合、結局のところスピリチュアルヒーリングと非常に似通っているような気がします。両者はきっと紙一重の関係にあるのではないでしょうか。

 

エンジェルヒーリングに走った友人は言います、「オーストラリアは魔法の国と呼ばれているの。たくさんの日本人がオーストラリアに来てスピリチュアルに目覚めていくから・・・」と。

Materialisticな私の推測によるとその理由は:

  1. オーストラリアを含む欧米文化の方が、アジアよりも精神世界への研究が進んでおり、一般に浸透しているため。例えば韓国などでは一昔前の日本のように、精神科へ通うなどすると周囲から狂人扱いを受けるたり、就職に影響を及ぼしたりすることが今でもある。従ってスピリチュアルヒーリングなどはおかしな新興宗教の類だと思われ、敬遠されることがあると韓国人の友人が言っていたが、オーストラリアではそういったことは比較的少ないため感化されやすい。

  2. 日本はアジアの先進国として、他アジア諸国と比べスピリチュアルな世界に興味を示す人が多い。現代人としてのストレスがややこしく込み入り、精神面をあらゆる角度から分析しないとやっていけない。スピリチュアルヒーリングは現代人の処世術。

 

スピリチュアルに目覚めた友人達は、みるみると仙人のようになっていきます。コーヒーを飲まなくなり、その代わりにハーブティー。昔は一晩飲み明かしたアルコールもめっきり量が減り、タバコもいつの間にか吸わなくなっています。それと同時に夜遊びもしなくなり、食べるものの嗜好も変わってきます。肉をほとんど食べなくなり、口にするものはできればオーガニック素材を使った自然食。ネガティブな思考を持たないためか、今までの毒を吐くような悪女発言は消え去り、マザーテレサのような愛を持って「魂のレベルでは・・・」と話をしてくれます。

ちょっと寂しい気もしますが、そういう友人達を持っている私の精神面は、お陰さまで静かな湖のように安心と充足感に満ちており、もし水面が揺れることがあったとしても、彼女らの存在のお陰で、またすぐに静寂を取り戻すことができるような気がします。

 

多くの日本人がそうするように、私も毎年新年の抱負をたてます。2007年の抱負は年収ウン万ドルになることと、ボーイフレンドを持つことでしたが、結局のところその両方ともがぎりぎりのところで手に届かなかったので、そのまま二つともを2008年へと繰り越すことにしました。友人達の教えは、「××(例:アルコール依存・マザコン・ハゲ・フリーター)じゃないボーイフレンドを持つ」と目標を掲げるのではなく、「2008年に私は○○(例:尊敬できる・一生を共にできる・無償の愛を注げる)なボーイフレンドを持っている」と肯定的に掲げ、そのとき自分はどんなポジティブな気持ちを抱いているかをイメージすると、自然と望みが引き寄せられる、とのことです。

 

今まで否定的な人生を歩んできた私にとってはチャレンジです!でも今年こそは!!

今日もルンルンのMiKAでした。

 

*この記事は2008年1月に某オーストラリア日本人コミュニティサイトに掲載されたものです。

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Photo by William Farlow on Unsplash

[1]Kokugo Dai Jiten Dictionary. Shinsou-ban (Revised edition) © Shogakukan 1988/国語大辞典(新装版)©小学館 1988

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