オーストラリアで仕事

営業はまるで恋をしているように活動すべし?

2023年5月29日

私の役職はマーケティングマネージャーと言い、マーケティングという分野の仕事を担当しています。

マーケティングとは何かというと、それを説明するにはとても範囲が広いので、詳細は❝こちら❞をご覧いただきたいのですが、仕事のうちのひとつとして「営業」や「セールス」が含まれます。

 

「営業はまるで恋をしているように活動すべし」という文章をどこかで読んだ記憶があります。「あの人は今どうしているかな?」「今何を考えているのかな?」と絶えず思いを巡らせ、電話をしたり、訪問したり、手紙を出したりする・・・。お客様と良い関係を築くのが仕事であるが故、ときには勘違いされたり、食事に誘われたりするのは、女性営業マンであれば誰しもが経験のあることでしょう。

 

幸いなことに私の業界には女性が多く、それほど頭を悩まされたことは今までないのですが、過去少なからずセクハラまがいの体験をしたことは正直あり、それは日本人に限らずオーストラリア人やインド人などからも受けたことがあるので、日本の文化背景的な事情のせいではなく、もしかしたら問題は私個人にあるのかもしれませんね。

 

私自身は今までの人生で幾度もセクハラ体験をしてきているせいか、慣れっこになっているところがあり、ときには周囲に注意されて初めて、自分がセクハラを受けていることに気づくことさえあります。生理的に受け付けないような人でなければ、ある程度のスキンシップは平気なのかもしれません(生理的に受け付ける、受け付けないは私の主観によるのでそのラインは極めて曖昧です)。

 

同じ業界にいる友人と私を比べてみると、あまりにも両極な結果となりました。

 

MiKA 友人
飲み会 大好き 不参加
カラオケ 歌って踊りまくる 不参加
車中で膝を触られる 何気なく足をずらす フリーウェイでも降りる
食事の席で酔っ払いに肩を抱かれる ま、いっか 払いのける

 

そんな私にもポリシーがあり、今まで一度もクライアントと特別な関係になったことはありません。その私のポリシーとは、No Kiss, No Sex, No Relationship。

クライアントから誘われることがあってものらりくらりとそれをかわし、食事には1、2度つきあうものの、それ以上のことはありません。しばらくしたら相手もあきらめて、元通りの顧客としてのおつきあいに戻ります。

ところが相手が韓国人だったりした場合非常に諦めが悪く、のらりくらりが通用せずに執拗に誘ってくることがあるので、はっきりと言う外ありません。いかにうまくそれを断るかが、女性営業として重要なスキルのひとつとなるのではないでしょうか。

 

私の現在のボスは、若いのに意外とそういうことには厳格で、先日私に対して、「クライアントとデート禁止令」を全面的に掲げました。ビジネス以外の何かを感じ取ったら、一対一での行動は即刻禁止。恋愛感情が芽生えて事がややこしくなるのを避けるためなのですが、そんな社則を掲げられた私は、なぜか妙に清々しい、新鮮な気分を覚えたのでした(私の出会いのチャンスはますます減っていきますが)。

 

というのが、一昔前に日本の保険セールスレディは「体を使って」セールスをするだの、「白い巨塔」でMRの女性が「良ければ私の体を」なんて言って売り込みをするだの、業界にも因りますが、日本に於ける女性の営業やセールスは、日本の古臭い男性社会が築いた歪みをまだ引きずっている感が完璧には拭い去られていないなか、それを私の場合は、会社が「デート禁止令」を出してくれたお陰で、全くもって営業実力主義となっていることが明らかとなり、それが私にとってとても潔い、清らかなイメージに捉えられたのでした。

 

「営業は全てルックスだ」と誰かが言っていたことがありますが、果たしてそれは真実でしょうか。私の意見としては、見てくれの良さだけがポイントではなく、その人の人柄だとか、誠実さだとか、仕事の迅速さ、丁寧さ、正確さ、プレゼンの上手さ、インパクトの強さなんかが大きく影響してくると思います。印象を強めるには容姿の良さやセクシーさもその要素の1つに成り得ますが、背がバカ高いとか、ユーモアのセンスだとか、話口調だとかもインパクトにつながるはずではないでしょうか。何が大事かってその人の魅力ですよね。魅力的でないと良い印象付けができない。

 

魅力的 - セクシー - 体を使う これらはいったいどこがラインとなるのでしょう。例えば私が食事の席で酔っ払いに肩を抱かれることを気にしないのは、前述の友人に言わせるともしかしたら「体を使っている」のかもしれません。グラマーな人がそれを武器のひとつとして営業をしたら、それはそれで「体を使う」ことに認識される場合もあるでしょう。それでは単に魅力的で異性に好かれる人が営業したら・・・?

 

魅力的な人、セクシーな人が営業やセールスをしたら、相手が恋に落ちるのも無理はありませんが、そこでどのような対処を取るのが一番適当なのでしょうか。今までクライアントとして二人きりで食事に出かけていたのを、ぴったり止める必要はあるのでしょうか、もしそうしたら業績ダウンにつながらないのでしょうか?

 

そしてもし、自分がクライアントに恋をした場合は?

 

一流のマーケティングマネージャーを目指して!今日もルンルンのMiKAでした♪

 

*この記事は2008年3月に某オーストラリア日本人コミュニティサイトに掲載されたものです。

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